剣道で気をつけるべき礼儀作法とは?
今回は、剣道において気をつけなければならない礼儀作法や練習メニューについて初心者にもわかりやすくかつ詳しく説明いたします。
剣道は礼に始まり、礼に終わるという言葉がある通り、とても礼儀作法というものを重んじます。
ここでは、主に2つの礼、深い礼と浅い礼について礼儀作法の練習メニューも含め具体的に説明していきたいと思います。
まず、深い礼です。これは道場そのものに対して敬意を払い、礼をします。これは、もし道場がなければ、我々は剣道を行うことができません。
道場があることで初めて剣道ができるのです。そのため、道場があることへしっかりと感謝の意を払わし、礼をいたします。
深い礼のやり方について具体的に説明します。ほとんどの道場には神棚があります。ここを正面と呼ばれます。この正面に向かって行う礼が深い礼です。
これは頭を垂れる角度が30度くらいの角度で行う礼のため、別名30度の礼とも呼ばれたりします。
道場は建築物であり、人間ではありません。刀や竹刀をもてませんので、刀や竹刀でこちらを攻撃することは絶対にあり得ません。従って、深く礼をいたします。
深い礼は日々の稽古の始まりと終わりに行うことが多いです。軽んじず、しっかりと礼をしましょう。
次に、浅い礼です。これは試合の対戦相手や稽古中の相手に対して行う礼です。これは、深い礼と異なり、10度くらいの角度で礼をいたします。
これは現代の剣道の試合のルールの上では、ありえませんが、昔は、人間は刀や竹刀をもっておりますので、刀や竹刀でこちらを攻撃する可能性がありました。
つまり、こちらが敬意を払い礼をしている最中に相手が隙ありと見て、攻撃してくるかもしれません。そのため、礼をしている最中にも相手から目をそらしてはいけないのです。相手から目を離さず行う礼のため、浅い礼となります。
浅い礼を行う意義は、剣道は相手がいないと試合できません。地稽古もできません。基本稽古で培った技も相手がいなければ出す機会さえありません。
そういった意味で自分の相手になって頂ける相手に対してしっかりと敬意を払い、礼をしましょう。浅い礼は稽古中ちょくちょく行います。
1つ1つ丁寧におこないましょう。特に試合ではあまりにも浅い礼をいい加減にやってしまうと、やり直しを命ぜられます。
これは試合で負けてしまった時審判の審査に不満がある時相手からひどい行為を受けた時にやってしまう選手が多いです。
どんなに悔しくても、どんなに審判の審査に不服があったとしても、相手にどんなにひどいことをやられたとしても、しっかりと礼を行い、試合を終えましょう。