剣道の間合いの取り方のコツ
今回は、剣道で大切な間合いの取り方のコツや練習メニューについて詳しく説明いたします。剣道において間合いとは2つの意味が含まれています。
1つは相手との空間的な距離、もう1つは時間的な流れです。どちらもとても大事な考えであり、それぞれ異なるコツがあります。それぞれの剣道の練習メニューも合わせて説明していきます。
まず、相手との空間的な距離について述べます。相手との距離は主に一足一刀の間合いを基準に測ります。
一足一刀の間合いとは、一歩踏み込めば、相手の面、小手、胴、突きを打てる間合いです。たいてい、竹刀の中結から竹刀の剣先までの打突箇所が交差する間合いです。
この間合よりも遠い距離を遠間、近い距離を近間と呼ばれています。初心者は一足一刀の間合いから相手を打つことを教わりますが、試合では一足一刀の間合いでも、遠間でも、近間でもしっかりと一本となる打ちで相手を打てれば一本となります。
個人個人、好む間合いが異なります。近間が得意な選手は、できるだけさっさと一足一刀の間合いよりも若干近間に入ってきます。
こういった選手には、近間に入ってくるまでの距離は出ばな技を打つとうまく当たる事が多いです。
逆に、遠間が得意な選手は、一足一刀の間合いでの勝負はとても強いですが、距離を詰めて近間になると、途端に動きが鈍くなり、ここで打突の機会が生まれます。
相手がどの空間的な距離を得意とするか見極め、苦手な距離で勝負するとよいでしょう。では、相手が遠間が得意なのか近間が得意なのか見極める方法はあるでしょうか。
完全ではありませんが、一定の評価方法はあります。それは、細かい動きが得意かどうかです。細かい動作が得意であれば近間が得意であり、得意でなければ遠間が得意となる傾向があります。
次に、時間的な間合いについて述べます。具体的に時間的な間合いとは大きくわけて、攻め守りのタイミング、面、小手、胴、突きへの打突のタイミング、試合全体の流れの3つがあります。
団体戦であれば、これに加えて、先鋒から大将までのチーム全体としての流れが加わります。
良い流れを引き寄せる手法はありますが、初心者はそういった難しいことを考えるよりかは、打てると思った時に打ち、打てなさそうと思った時にはしっかりと守る、こういった考え方をした方が良いです。
というのも、空間的な距離と違い、一定の基準に関する個人差があまりにも大きく、人に説明するにしても第六感的なもの、例えば打てる(竹刀が当たる)雰囲気がするというものが多いからです。ぜひたくさんの練習を積み重ね、自分なりの時間的な間合いを創りだして下さい。