剣道初心者が踏み込みを強化するためには?
剣道では「踏み込み」が重要で、技を打つ際に踏み込みが弱いと手打ち剣道となってしまい、いつまでたっても一本が決まりません。
しかも、「踏み込み」は間違ったやり方を覚えてしまうと、技の伸びが出せなくなり特に初段からはこの「踏み込み」がしっかりと身についていないと合格が難しいと思います。
指導者の中には「思いっきり左足で蹴って右足で床を踏み込むこと」と指導する方がいますが、この指導の仕方だと間違いなく間違った認識を与えます。
「踏み込み」は足だけではなく全体の体重移動、振りのタイミングすべてが合致して成功するのです。
「踏み込み」を強化するために正しい上達方法を学びましょう。
1.「踏み込みを強化するためには」
まず「踏み込み」が弱いのはなぜでしょうか?技を打つ時に腰が引けている(残っている)のが一番の要因だと考えます。
例えば野球やゴルフでも、腕だけで球を打とうとすると手打ちになってしまい、遠くに飛びません。
バットやクラブを振る際の体重移動、腰の回転を使って身体の体重を乗せることで球を遠くに飛ばせるのです。
つまり、剣道でいうと上半身任せに腰が引いた状態で踏み込んでしまうと、身体の体重を乗せることが出来ないので踏み込みが弱くなってしまうのです。
おそらくそうなってしまう原因は右足の着地より剣先が先に動いていると思われます。
足を上げて着地するまでの歩幅よりも剣の振り幅の方が大きいため、打突時に上半身の力しか乗らず踏み込みの力が発散してしまうのです。
そこで、右足を先に着地するまたは「腰」で打つような意識で打ってみてください。
そうすることで、踏み込みに違いが出るはずです。
踏み込みを強化するには「右足を先に着地」と「腰で打つ」をすることが上達するコツです。
1.「遠い間合いで打て」
私が高校の時に踏み込みを強化するために、顧問の先生が良い練習方法を考案してくれました。
それは、遠い間合いで面を打つ練習です。
通常の面打ちの間合いより足一つ分離れた位置から面打ちを行います。
この時、間合いが遠いので心理的に手先を伸ばして竹刀を面に届くように打ってしまい手打ち気味になってしまいますが、それを防ぐため構えを下段にします。
そうすることで、剣の振りと足の歩幅が合致して強い踏み込みが打てるような強化練習となりました。
この練習を続けた後、通常の面打ちを行うと不思議と「踏み込み」が上達しているので効果的であったと思います。
剣道初心者や経験が浅い方は、遠い間合いから腰を入れて右足を先に着地するイメージを常に持って練習に取り組んでみてください。