素振りのやり方 | 剣道が上達する練習メニュー
剣道も他の武道やスポーツと同様に、素振りは最も大切な練習の1つと考えられており、練習メニューの最初の方に必ずと言っていい程取り入れられています。
しかし、最初に行う練習のためか体を暖めるための練習と軽視されたり、あるいは繰り返し練習のため誤ったやり方でなされてしまうと全く力が向上しない傾向にあります。
今回は、剣道において最重要項目である「素振り」のやり方を説明していきます。日ごろの練習メニュー作成の際、参考になれば幸いです。
1.構える
剣道では剣先が相手の喉元にくるように構えます。しかし、通常素振りを行う際は相手がいませんので、自分自身を相手と想定し構えます。
ただし、小さい人の場合は剣先をこれよりも若干高めに、大きい人の場合はやや低めに構えるのも良いでしょう。これは、実際の対戦相手は自分よりも大きい(小さい)からです。
また、右拳と左拳は体の中心に納めます。これはとても重要です。長年稽古を積んできますと、知らず知らずのうちに、右拳は体の右側に、左拳は左側に寄ってしまうことがあります。
このように構えますと、右小手をより守り安くなります。しかし、剣先が効かなくなり、相手が打ち込みやすくなります。素振りの際はしっかり拳の位置をチェックしましょう。
左拳はへその、握りこぶし2-3個分前に置きます。ただし、これはあくまでも1つの目安です。このあたりでこぶしの位置を少しずつ変え、自分が最も構えやすい、かつ打突動作に入り安い位置を探しましょう。
2. 振りかぶる、振り下ろす
左手の薬指と小指に力を入れて振りかぶり、振り下ろします。この時右手には力を入れすぎず、竹刀をまっすぐ振れるよう角度を微調整する程度に力を入れます。力を入れすぎないよう、また竹刀から手が離れないようにしましょう。
3.打つ
「面」という大きな掛け声とともに、しっかり手首のスナップを効かせて打ちます。この時右腕の高さに注意し、肩の高さよりも下がらないようにしましょう。
また、肘は気持ち曲げた状態にします。これは、肘が延びきってしまうと、手首の力が竹刀に伝わりにくくなり、打突が弱くなってしまうからです。
これまで素振りのやり方を説明致しましたが、いかがでしたでしょうか。少しでも剣道が上達できるよう日頃の稽古に生かしてください。
最後に、鏡で自分の姿をよく観察し、注意すべき点を1つずつチェックしていくのもとても効果があります。合わせて、動画で自分の素振り姿を撮り、チェックすることもおすすめします。
前から後ろから横からいろいろな角度から撮ってみると、なぜ指導者から注意を受けるのか可視化することができます。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。