剣道が上達する試合稽古のやり方と上手な取り組み方
剣道の稽古の中で実際の試合に一番近く、より実戦的な練習をすることができるのが「試合稽古」です。
「試合稽古」とはまさにその名の通り、「試合」と同じ形式で行われます。
審判を立てて(三人の場合もあるし、一人の場合もある)、試合場の入り方から去り方までも試合と同じ形式で行います。
ちなみに、試合会場への入り方ひとつで審判への印象も違ってくるので、礼儀・作法をしっかりここで練習できる機会であることを認識しておきましょう。
また、審判も先生や上級者以外でも自分と同じレベルの者や、審判の練習をするためにも重要な稽古ですので上手く活用できます。
おそらく効率化を図れるのが3~5人のグループを作って、2人が試合を行い残りが審判を務める形が一番良いと思います。
また、今まで練習してきた技や攻めパターンなどを実践形式で試せることもできるため、稽古の中でも後半の最後らへんで20分くらい行うと、一日の練習内容の総復習&次回への課題が見つかるため剣道上達のために有意義な練習方法となるでしょう。
では、その「試合稽古」での更なる上達が可能となるポイントについて紹介していきましょう
1.「あえて上級者のグループに入る」
「互角稽古」と違い、「試合稽古」では多少剣道のレベル差が離れていても(あまりにも開きすぎていると話になりませんが)同じグループに入り、実戦形式の試合を経験することをおススメします。
例えば少年団のような小学生から高校生までいるような道場であれば、小学低学年は高学年のグループに、小学高学年が中学生のグループに、中学生のグル―プは高校生のグループに。
これは、指導者や上級者に相談して「ワンランク上での練習を行いたい!」という気持ちを伝えればOKしてくれると思います。
むしろそのくらいの気持ちでないと剣道が上達しないことを、経験豊富な方々は理解しているので、やる気を買ってくれるはずです。
前向きに参加をしていきましょう!
1.「審判目線での稽古」
この「試合稽古」で一番のメリットが、「審判の目線で共に切磋琢磨している仲間たちの試合内容を終始見れる」ということにあります。
当事者には気づかないクセや悪い所、もう少し改善すれば伸びるところ。
そういった所を審判をする時に見つけてあげて、自分より下の者だったら指導をしてあげて、上の者でしたら気付いた点として提案してあげましょう。
「生意気なやつだな」と思われることを恐れてはいけません。常にノッテ練習をすることで全体のレベル向上に繋がるし、もし問題になるのを避けるのであれば、練習後にみんなで言い合えるミーティングの時間をとるのもいいかもしれません。
かの有名ななでしこジャパンですが、試合や練習の後、選手たちは気づいた点や意見をぶつけ合います。
そして、みんなが納得するまで話合ったそうです。
その間、監督は一言も発言せず、その光景を見ているだけだと言いますが、選手より先に帰ったりはせずそのミーティングが終了し、選手たちみんなが納得した結論に至るまでをずっと見守っていたそうです。
剣士一人一人の自主性を鍛えるためにも、こういった一工夫をいれると良いかもしれません。