実践的な面返し胴の打ち方や使い所 | 剣道が上達する練習方法
剣道では「面返し胴」がしっかりと一本とれるようになると、ある程度のレベルに到達していると認識されます。
それは面を返す時の手首の柔らかさ、スピード、胴を打ち抜くための正確さとタイミングを身につけ、相手の竹刀の応じ方、自身の竹刀の返しかたから打つまでの一連の動作が滑らかに行える技量があるということになります。
そのため「面返し胴」の打ち方と上達するためのポイントをしっかりと身につけていきましょう。
1.「使い所」
以前、剣道の「面返し面」はカウンター技のため、あまり多用せずここぞという場面で仕掛ける技というのを説明したと思いますが、「面返し胴」もまったく同じことが言えます。
「抜き胴」や「払い胴」とは違い、待ち状態から相手の面打ちを予測し返す技なので、間合いを測りつつ相手に面を打ってこさせるように「誘い」を作ってください。
そして、返しを待っていることを相手に悟られないようにフェイント(面打ちが効果的)を折込みましょう。
1.「重要なのは手首の返し」
相手の面に対して自身の竹刀をやや右斜め(イメージは20度くらい、あまり傾きすぎるとNG)に受けてください。
この時に「バシン!」と受けるよりかは「スッ」と流すような意識をもってください。
あくまで相手の面の軌道をずらして有効打とさせないことが大事です。
そして、左手を前に出しながら竹刀を滑らせ胴打ちの軌道に手首を返してください。
この時初心者や経験が浅い方は、「受け」→「手首返す」→「胴打ち」という個々の動作を繋げているように打つのが目につきますが、「受け(滑らす)」→「手首返しながら胴打ち」という形で一連の動きをイメージしながら練習してください。
また、胴を打つ際は上から下に向って斜めに打ちおろすように打ってください。
コツを掴むまでは近い間合いで、足さばきを使わずに竹刀の受けから手首の返しを意識しながら練習してください。
習得できてきたら一足一刀の間合いやさらに遠い間合いで足さばきと全体の動作をつけて練習してみてください。
手首の返しさえ身についていれば、確実に上達します。基本をしっかり押さえましょう。
2.「姿勢は保つこと」
剣道でよくありがちなパターンでは、面を返す時に避ける意識が強くなりすぎて頭を屈めてしまうことがあります。
頭を屈めてしまうと手首が縮こまって窮屈になり胴までの動作が上手く流れません。
また、無理矢理胴打ちまで出来たとしても姿勢が崩れている打突技は間違いなく一本と判定されないので注意しましょう。
頭の位置は変えないように心がけてください。もし手首が窮屈になってしまう場合は腰の回転を上手く使って、全体で打つようにすると上達しやすいかもしれません。
試合に勝つだけではなく、級や段位をとっていくというのであれば姿勢はしっかりもっていないと認定されませんので、普段の練習から意識または注意することが重要だと思います。