残心とは? | 剣道が上達する練習メニュー
今回のトピックは、剣道においてとても大切ですが、とても難しい残心のコツや練習メニューについてです。
残心とは、国語辞典には、「武芸で、一つの動作を終えたあとでも緊張を持続するという心構え。剣道で、打ち込んだあと相手の反撃に備える心の構え」(「大辞泉」から引用)と掲載されております。では、その心の構えは剣道の中でどういった動作に該当するのでしょうか。
これは、初心者にとって一番わかりにくく、かつ実際上級者であってもうまく言語化できずおぼろげながらこんな感じということしか説明できない部分です。
初めのうちは、面、小手、胴などの打突後に一度一足一刀の間合いかやや遠い間合いをとり、しっかりと中段の構えに構え、姿勢からピリピリとした緊張感を出すことだと理解して下さい。なお、この「ピリピリとした緊張感を出すこと」が非常に難しいです。
残心をとる練習は基本稽古のときからしっかりと行いましょう。
面を打って駆け抜け、反転し、すぐにしっかりと中段の構えに構える。小手、胴、突き、さらに連続技である、小手面、小手胴なども同様に打突後はすばやく駆け抜け、反転し、すぐにしっかりと中段の構えに構えましょう。
この時、中心をとり前に出るという意気込みを見せるとより良いです。ただし、あくまでも意気込みをみせるといった程度で、あまり大きく前に出てはいけません。
一本とみなされなかった場合、相手に打突の機会を与えてしまいますので。さらに引き技も同様です。一定の距離下がった後、グッと中段の構えに構えましょう。
練習メニューの中で最も重要なポイントは、残心をとっているか否かを判断するのは選手同士でも観客でもなく、審判です。審判が残心をとっているとみなしやすい動作をとることが大事です。
初めのうちは、しっかり構えて、審判に残心をとっていることを十分にアピールするのだという意識でも良いでしょう。そういう意味では、上級者の試合を見て、打突後どのような動作を行っているのか、よく研究しましょう。
特に最近は、無料動画サイトYouTubeなどに多数の上級者の試合がアップロードされておりますので、上級者がどのようにして自分の残心を審判にアピールしているのか、よくご覧ください。
残心をとる前はほぼ同じ打突でも一本になるものとならないもの、あるいはなりにくいものがあります。上級者は一本になりやすい残心をとっているのです(もちろん、打突そのものもとてもすばらしいですが)。
上級者の残心をそのまま真似するのは難しいですが、少しでもその雰囲気を学び、普段の剣道の残心の練習でとりいれましょう。