踏み込みの距離を伸ばしたい!剣道が上達する練習メニュー
剣道において、踏み込み可能な距離が大きければ大きいほど有利です。
「相手の打てない間合から打突できる」ということから、自己の打突距離の伸長は取り組むべき課題であります。
1.打突距離の伸長
剣道は竹刀を構えあって相手と対峙するところから攻防が開始されるため、有効打突を成立させるためには、この一定の距離を踏み込みを用いて打っていかなければなりません。
ならば相手に対してより遠い間合から打突できる人の方が有利に試合を展開でき、剣道の地力も上達させられることに繋がります。
そこで打突距離を伸長させるための稽古法について紹介します。
まず上肢については素振りを基本とします。
肩関節から竹刀先端にかけた円運動における動作を意識しながら素振りを行います。
下肢においては、十分に左足に体重を乗せた踏切により、踏み込み足(右足)をより遠くに着床させるための稽古法を行います。
右足の踏み出し幅が広がることによって打突距離が伸長する要因となります。
なおかつ、股関節以下の開脚による下肢の「「しなり」によりスムーズな体勢修復が可能となります。
そして最終的に上肢と下肢の連動による効率的な動きを習得し、正面打突における打倒距離の伸長を目指します。
2.下肢を鍛える稽古法
下肢を鍛える稽古法を三種類挙げます。
1.踏み込み足での素振り
右足を前方に踏み出しながら、正面素振りを行います。
打突時は可能な限り腰を落として開脚することにより、股関節の柔軟性を高め可動域を広げることがねらいです。
2.右足を浮かした状態からの正面打ち
一足一刀の間合から右足を浮かした状態で、打突動作を開始します。
左足に体重を乗せて踏み切る感覚を身体に覚えさせることをねらいとします。
前方への円滑な体の移動が助長され、右足の踏み出し幅が増大します。
3.打突動作の指導地点を遠ざけての正面打ち
一足一刀よりやや遠間(剣先が触れ合う程度の距離)から正面打ちを行います。
打突後の体勢の崩れが予想されるが、右足着床の瞬間まで重心を右足に移さずに、体勢を維持することに努めましょう。
踏み込みと同時に開脚による股関節の反射作用を意識し、素早い左足の引きつけによる敏速な体勢修復を心がけましょう。
3.まとめ
前述した内容の稽古法で修練を重ねることで、遠間からのしなやかな打突をできるように踏み込みの距離を伸ばすことを意識し、打突そのものを上達させることが目標です。