ブランクがある人が勘を取り戻すために行うべき剣道の練習メニュー
学生時代に剣道をしており、しかし社会人になってからまったく竹刀を握らなくなった、という人も多いのではないでしょうか。
そのような経験者のなかには、例えばお子さんが剣道を習い始めたり、何かのきっかけで道場に通うチャンスができたりした時に、もう一度竹刀を手にしようと決意する人たちがいます。
ブランクを経て剣道を再開する人たちを「リバ剣(:リバイバル剣士)」と呼ぶこともあり、多くの道場でそんな剣士たちを歓迎しています。
しかし、経験があるだけに自身の現状の体力と、現役時代の感覚とのギャップに不安を感じる人もまた多いのが事実です。
そこで、ブランクがある人が剣道の勘を取り戻し、さらに上達していけるような練習メニューをご紹介しましょう。
1.ブランクがあれば、まずは入念に身体をほぐすこと
剣道をしていない期間にまったく運動をしていなければ、身体は随分と鈍ってしまっていることは致し方ありません。
ほかのスポーツを続けていれば体力面ではカバーできる可能性がありますが、剣道独特の身体の使い方についてはやはり感覚が鈍っていると考えた方がよいでしょう。
危険なのは、現役時代の身体の動かし方そのままをイメージして、急激に運動することです。
固くなった筋肉に大きな負荷が急にかかると、大けがを引きおこす原因ともなります。
事前に準備期間を設け、できるだけストレッチや素振りなどで身体をほぐして稽古に臨みましょう。
練習の直前にもよくウォーミングアップを行い、本番の練習でもフルパワーで行わず、様子を見ながら徐々にペースを上げていくことが必要です。
2.勘を取り戻すには、焦らず正しく取り組むこと
本当に久しぶりに剣道をすると、現役時代からの自分の衰えにあるいは愕然とするかもしれません。
しかしそれは当然のことであり、むしろ再開してもう一度竹刀を握ろうとする試みこそが尊い修行なのだと意識しましょう。
練習を重ねれば、かつての勘は必ず取り戻すことができます。
急に現役時代のような動きを再現しようとするのではなく、これからの自分の剣風を育てていくために基本に沿った正しいフォームを心がけましょう。
具体的には、地稽古などでは相手に打たれることを恐れず、打ち負けていたとしても自身も真っすぐ大きく踏み込んでいくことを重視します。
何歳から始めたとしても今以上に上達することは可能であり、そのためには悪癖をつけないよう、正しい剣道を志すのがよいでしょう。
やがて自身の打ち込みが相手に届くようになり、若いころのスピードや勢いとはまた異なる、剣道の面白さに気付くはずですよ。