素振りで手首の柔軟性を養う | 剣道が上達する練習メニュー
剣道を行う上で手首のはたらきはとても重要な役割をしていると言えます。
この手首を器用に動かせることができるほど、器用な技、鋭い技の上達に繋がります。
つまり手首の柔軟性を養っていくことが大切といえ、その一つの手段として素振りがあるといえます。
2.手首の柔軟性
手首の柔軟性は意識して練習すればするほど養われるものだと思います。
そしてこの柔軟性があればあるほど、竹刀の操作がなめらかになり、大きい技から小さい技までバリエーション豊かに技を打てるようになり、剣道の幅が広がることで剣道の上達に繋がります。
手先が器用だと速く技の展開が可能になり、様々な技にチャレンジできます。
これは稽古を積み重ねていると自然に手首の柔軟性はついてきます。
逆に、練習を怠っていたり、剣道を久々に再開した時など、まず手首が硬くなっているのを感じ、とても違和感を感じます。
手首が自分の思うように動かず、竹刀を器用に動かせません。
ですから、竹刀を器用に小さく速く操作できるようになるためには手首の柔軟性はとても大切です。
しかし練習を怠るとこの手首の柔軟性はすぐに落ちてしまい、ベストな動きを維持できなくなるので、日々の稽古の積み重ねを大切にしましょう。
2.手首の柔軟性を向上させるために
手首の柔軟性を向上させるために素振りから意識することが大切です。
この素振りでの意識が、防具を着具した時にそのまま表れます。
通常、剣道では稽古を行う前(防具を着具する前)に胴と垂は着具したままで、準備運動を行います。
そして準備運動の後、竹刀を持って素振りを行います。
だいたいの素振りのメニューの順番は上下振りから始まります。
この上下振りがまず手首のウォーミングアップのような役割をしています。
上下振りとは、中段の構えから両手の手の内を変えないようにして竹刀を大きく振りかぶり、そのまま止めずに両腕を伸ばして左手の高さは自分の臍(せい)の位置ぐらいまで、剣先は下段の高さ(膝頭よりも下)ぐらいまで振り下ろす素振りのことです。
その時の両拳は自分の体の中心を通ります。
この大きな動作の素振りで手首の動きをゆっくり確認します。
大切なことは剣先の高さで、下段の高さ(膝頭よりも下)というのをしっかりと意識し、正しく行うことです。
剣先をしっかり下まで下ろすことで手首が伸びていることを確認します。
次に、上下振りの後は、それぞれメニューが異なりますが、仮に正面打ちだったとしましょう。
正面打ちで手首を意識する方法は、正面をしっかり打つことです。
当たり前のことですが、意外とできていない人が多いです。
だいたいの人が少し剣先が立ってしまっています。
振り下ろす最後に手首をクイッと伸ばすことを心がけましょう。
振りかぶって振り下ろすとき、釣り竿を遠くに投げる気持ちで、竹刀を遠くに飛ばすイメージで、なるべく大きな弧を描くような感覚で素振りをするようにすると、手首は最大限に伸びて、竹刀を遠くまで運ぶことができるようになります。
3.まとめ
手首の柔軟性を高めると、技のバリエーションが広がるとともに、打突の最後にクイッと手首が伸びることで、より遠くからでも打突を届かせることができるようになります。