剣道の突きに対する応じ技
剣道の試合において、高校生から突きも有効打突として認められるようになります。
自分が上手く打てるようになることも大切ですが、相手も同じように突きをねらってきます。
とっさの突きに対しても応じ技ができるように普段の練習から意識しておくことが大切です。
1.突き
剣道における突きは竹刀の振り幅がほとんどない分、相手が突いてきていることを察知するのは非常に難しく、ましてやそれを更に応じ技で返していくというのはもっと難しいことです。
それに竹刀を振りかぶって振り下ろすという動作がない分、もの凄いスピードであっという間に突かれてしまいます。
突きはいつもの間にか突かれていることが多く、瞬時に対応できない人がほとんどです。
瞬時に対応できなかった人達の中には、相手がそうとう素晴らしいタイミングで突いた可能性もあります。
打とうとする瞬間や、心が乱れたところ、居ついたところ、実を失って虚となったところなどに瞬時に突くと、相手は絶対によけることができません。
竹刀の打突部位が突きにいくまでに時間はかからないので、気づいたら突かれていることでしょう。
まず、突かれないためにも相手に隙を見せないことが大切です。
打とうとする瞬間や、心が乱れたところ、居ついたところ、実を失って虚となったところなどを突かれるということは、相手にそこを見破られているということでもあります。
まず、剣道において心の隙を作らないことはとても大切です。
この心の隙、いわば弱い心に打ち勝つ強い精神を鍛えることも剣道を上達させる修行の目的でもあります。
ですから、その相手の心を打ち破るために突くということは、突く方も強い精神力が必要です。
弱い心だと、突くこと自体が怖くて突けないのです。
ましてや突きは咽喉部で非常に的が小さいため、外す可能性も高いです。
外したら不利になってしまうのは自分です。
それでも相手が突いてくるという事は、相手は強い気持ちを持って突いてきているのだという事を認識することです。
2.突きに対する応じ技
まず、突きの打ち方についてですが、中段の構えから攻めて相手の剣先が開いたところを右足から踏み込むと同時に両拳を内側に絞りながら咽喉部を突きます。
突いた後は素早く引いて残心をとります。
また突きには両手で突く「諸手突き」と片手で突く「片手突き」があります。
試合などで相手が突いてきた時に使う応じ技ですが、基本的には相手の突いてきた竹刀を払うか、打ち落とすかすり上げるかをして、間合によっては下がりながら、前に出がなら、または左右にさばいて空いているところを打ちます。
いきなり実践でこれをするのは難しいので、稽古の練習メニューに「突きに対する応じ技」として取り入れて行うと、上達すると思います。
3.まとめ
剣道の突きに対する応じ技は、相手の突いてきた竹刀を払うか、打ち落とすかすり上げるかをして、間合によっては下がりながら、前に出がなら、または左右にさばいて空いているところを打つことです。
瞬時に臨機応変にどの技を打つべきなのか判断するのです。
この判断がすぐにできるようになるためにも普段の練習が大切ですし、より実践に沿った形で行うと効果的だと思います。